NPO法人学生文化創造
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座談会 テーマ「就職活動を振り返って」


最近はインターンシップ流行りで多くの学生の皆さんは、インターンシップを経験しています。インターンシップは、実際に職場に入って見て、その仕事体験を通して、仕事や企業の内容を理解して将来の職業選択に役立てようとするものです。更には、その職業体験により、大学での専攻や勉学意欲の向上にも役立てることを意図しています。

理系学生の場合には、大学での勉強と現場体験が一直線上にあるために、長期のインターンシップを経験することについて企業側の理解を得られやすく、本格的なインターンシップが行われています。しかしながら文系学生については、大学の専攻がそのまま職業と直結していることが少ないので、また学生自身が職業を意識して大学での勉学をしているわけでもないので、企業側の協力も得られにくく、本格的な長期のインターンシップは実現していません。

ところが最近、労働市場の需給のアンバランスが生じて、大学生への求人が急増し、売り手市場の状況が生じたために、特に大手の企業は学生の「囲い込み」の手段として数日間の長くても1週間程度のインターンシップを実施する企業が増えてきています。  

私どもNPO法人学生文化創造も学生の皆さんの視野、見識を広げることを意図して、中小企業の見学会や観光業におけるインターンシップ、更には街づくりの現状を勉強するための体験学習の機会を設けています。以下それぞれのケースについてご説明いたします。



1.大手企業が採用目的で実施する短期のインターンシップについて
 その企業が皆さんが興味のある会社であれば、割り切って参加することをお勧めします。インターンシップに参加していろいろな人と話をすることにより、その企業の社風や社員のモラール等を観察し、自分が応募すべき会社かどうかを判断する機会にしたらどうでしょうか。但し、企業は採用目的で実施していますので、きちんとした態度で学ぶべきところは学ぶつもりでしっかりやってほしいと思います。

2.大学のキャリア教育の一環としてのインターンシップ
 各大学は、キャリア教育の一環として多くの企業にインターンシップの受け入れの依頼を行っており、その結果いろいろな企業から、いろいろな思惑のもとにインターンシップの受け入れのための募集要項が大学にきています。必ずしも自分が志望する企業ではないこと、また簡便的なインターンシップでありますので、多くを期待することはできませんが、社会を知る機会としてとらえて参加したらどうでしょうか。
インターンシップをしないと就職活動が旨く行かないと考えている学生やインターンシップを経験すれば就職活動が旨く行くと考えている学生も多くいますが、そのようなことはない、ということを理解しておく必要があります。インターンシップを経験しなくとも、就職活動に影響いたしません。

3.NPO法人学生文化創造が行っている中小企業見学会
  観光業におけるインターンシップ、街づくり参加型インターンシップ
 長年大学生の就職指導に携わってきて感じている問題は、学生の皆さんが大学という狭い場所に埋没をしていて、社会との接点を持っていない、ということでした。就職とは社会に出る第一歩ですので、社会との関わりを持っていないということは、自分の進路を考える上で大きな障害となります。そこで私どもでは、社会との関わりを持つきっかけを作るために、またその体験を大学での勉学に活用することなどを意図して各種のインターンシップや中小企業の見学会等を催していますので多くの学生の皆さんの参加を期待しています。

① 観光業界体験型インターンシップ
平成28年3月に約1週間、墨田区観光協会の協力を得て隅田川沿いの桜祭りその他の体験型インターンシップを行いました。最近海外から多くの観光客が日本を訪れていますが、その中でも浅草や東京スカイツリーはその中心地であり、日本の経済活動にも多くの影響を及ぼしている観光業の実態を体験できます。また、これを通して日本の江戸文化やその歴史を理解する切っ掛けになることでしょう。
我が国を訪れる海外からの旅行者は年々増大し、すでに2000万人を超え、観光収入も4兆円に迫る一大観光立国となろうとしています。観光業に興味を抱く学生に対してその実態に触れる様々な機会を色々設ける予定です。

② 街づくり協議会の勉強会への参画
現在、羽田空港の海外発着便の拡大に伴う海外からの旅行客の更なる受け入れ、品川地区の再開発計画、臨海地区の開発計画など大型開発プロジェクトが予定されており、それに伴い住民が主体となって街づくりの検討に取り組む動きが多く見られます。 学生文化創造では、大田区池上地区街づくり協議会の勉強会に参加すると同時に大学生のインターンシップを受け入れて頂く方向で検討を進めています。交通機関や文化財、文化的な行事が街の発展・活性化に果たしてきた役割や、都市再開発における住民の合意形成のプロセスやノウハウ、他地区の再開発の事例研究など、積極的に取り組んで、学生の立場から提言ができることを期待しています。東京オリンピックを4年後に控え様々な開発プロジェクトが目白押しですが、そのほかにも日本各地で地域振興のための開発プロジェクトが計画されていますので都市開発や地域開発の関心のある学生のために、何らかの形でそれらにかかわる機会を設ける予定です。

③ 中小企業の見学会

日本の企業の99%は中小企業だと言われています。日本の産業は、世界に冠たる高品質の優れた製品を産出する製造業によって成り立っていますが、それを支えているのが高度の「職人的技術」を有する中小企業です。
それにもかかわらず、多くの学生はその実態を知らないし、関心も薄いようです。そこで学生文化創造では、東京及びその近辺にある優れた技術を有する中小企業の工場見学会を催して来ました。見学会に参加した学生は、中小企業の技術の素晴らしさに感嘆し、中小企業に対する認識を新たにしたという感想を述べています。



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